大阪公立大学で 2026 年 10 月 2 日未明から続いている情報基盤システムの大規模障害について、大学は 10 月 21 日、原因と情報漏えいの報告を公表しました(大阪公立大学「本学情報基盤システムにおける障害の発生について【第 5 報】」2026 年 10 月 21 日)。システムの保守・運用の委託先である日本電気株式会社(NEC)から、その再委託先が 9 月下旬にサイバー攻撃を受け、再委託先の正規のアカウントで大学のシステムに不正にアクセスされたことが原因だと報告を受けた、という内容です。NEC が使っていたクラウドストレージ内の「本学に関連する個人情報およびシステム関連情報」の漏えいも確認されましたが、内容や件数はまだ分かっていません。在学生、受験生・合格者、保護者にとっては、出願・入学手続・授業料・パスワードの扱いがふだんと変わっています。大学の公表をもとに、いま確かめることを整理しました。

何が起きたか(10 月 21 日まで)

大学は 10 月 5 日の記者会見で、この障害を「いわゆるランサムウェア攻撃」によるものと判断していると説明しました。学内ネットワーク、OMU メール、大学の Web サイト、教務システム、図書館システムなど多くのシステムが止まり、個人情報が流出したかどうかは調査中で、個人情報保護委員会や文部科学省などに報告したとしています(大阪公立大学「情報基盤システムにおける障害に関する記者会見を実施」2026 年 10 月 6 日)。

日付大学の公表
10 月 2 日未明に大規模障害。全キャンパスで学内システムが止まり、授業は休講(附属病院・獣医臨床センターは通常どおり)。出願と入学手続のサイトは学外のサーバーで動いているため登録できる(第 1 報・第 2 報)
10 月 4 日実施中の出願(10 月 8・9 日が最終日のもの)と入学手続(10 月 6 日が最終日のもの)を 10 月 22 日まで延長
10 月 5 日記者会見。ランサムウェア攻撃と判断、個人情報の流出の有無は調査中
10 月 8 日OMU メールの受信を再開。臨時 Moodle・臨時学生 Navi などを用意し、10 月 9 日から対面授業を再開(第 4 報)
10 月 12 日OMU 認証パスワードの強制変更が完了
10 月 14 日学部・学域の募集要項・出願様式を臨時お知らせサイトに掲載
10 月 21 日NEC からの報告を公表。再委託先への攻撃が原因、NEC のクラウドストレージ内の情報の漏えいを確認(第 5 報)

(大阪公立大学 臨時お知らせサイトの各お知らせ。日付は公開日)

第 5 報は、記者会見で「情報漏洩の可能性」があると発表した教務システム関連の情報(約 13 万件など)は大学の仮想化基盤システムの中のもので、今回 NEC が管理していたクラウドストレージ内の情報とは別だとしています。仮想化基盤システムからの漏えいの有無は、引き続き調べています。つまり、10 月 21 日の時点で「だれの、どの情報が漏れたか」は確定していません。攻撃の経緯や大学の IT の対応は、姉妹メディアの情シスのミカタの記事が扱っています。

大阪公立大学のシステム障害の経過と、在学生・受験生・合格者・保護者がいま確かめることを並べた図。10 月 2 日の障害発生から 10 月 21 日の第 5 報までの経過、受験生の出願と入学手続の期限、在学生のパスワード・メール・授業料の扱いを示している

図: 大阪公立大学のシステム障害 経過と、いま確かめること(作成: 大学カタログ編集部 / もとの資料: 大阪公立大学 臨時お知らせサイト・2026 年 10 月 21 日確認)

受験生・合格者がいま確かめること

大学の Web サイトは開けない状態が続いていて、入試の案内は臨時お知らせサイトに出ています。出願の登録は、ふだんと同じく学外のポータルサイト(sak-sak.net)から行います。

手続き大学の案内
10 月に出願期間があった選抜出願は 10 月 22 日(木)17 時まで延長。受験票の印刷の開始は 11 月 12 日(文学部の国際バカロレア・帰国生徒特別選抜と編入学・学士入学試験は 10 月 30 日)。受験票は出願サイトで出し、公開されると登録のメールアドレスに知らせが届く
入学手続(10 月 6 日が最終日だったもの)10 月 22 日(木)12 時まで延長
11 月出願の選抜(学校推薦型選抜など)インターネットの出願登録は 10 月 23 日(金)10 時から、出願書類の郵送は 11 月 2 日〜5 日必着(簡易書留)。11 月 3 日以前の国内の消印がある簡易書留速達は、期間後に届いても受理
合格者の発表臨時お知らせサイトの合格者発表のサイトで受験番号を確かめる。学内の掲示はなく、電話の問い合わせには応じない

(大阪公立大学「ネット出願および入学手続きについて」10 月 15 日更新、「【学部・学域】2027 年度 出願関係書類(11 月出願)について」10 月 16 日更新、「大阪公立大学・大阪公立大学大学院の合格者発表について」10 月 16 日)

インターネットの登録と検定料の支払いだけでは出願は終わらず、書類の郵送まで要ります。大学院の入試は「2027 年度大学院入試について」が随時更新されているので、研究科ごとの募集要項とあわせて確かめます。入学手続を終えた人向けの「新入生ナビ」(2027 年 4 月入学生用)の臨時サイトは、10 月 20 日の時点で公開に向けて準備中と案内されています。

学校推薦型選抜の仕組みは指定校推薦とは、全国の日程の決まりは2027 年度の推薦・総合型選抜の記事にまとめています。

在学生がいま確かめること

授業の連絡は臨時 Moodle、学生生活や履修の案内は臨時学生 Navi で行われています(第 4 報)。手続きごとの扱いは次のとおりです。

  • OMU 認証パスワード: 強制変更は 10 月 12 日に終わっていて、Microsoft 365(メール・Teams)などに入るには新しいパスワードが要ります。まだ受け取っていない人は、大学の新パスワード受け取りサイトか相談窓口を使います。対面の相談窓口は 10 月 19 日〜30 日の平日 10 時〜17 時(中百舌鳥・杉本・森之宮・阿倍野)で、写真付きの身分証明書、OMUID、旧パスワード、再発行用のメールアドレスが必要です(大阪公立大学「OMUID に関する相談窓口のご案内」10 月 20 日更新)
  • OMU メール: 10 月 2 日〜8 日ごろに学外から送られたメールは、受け取れていない可能性があります。届くはずのメールがあれば、送った側に確かめて再送を頼みます(大阪公立大学「【学生向け】OMU メールの一部利用再開について(補足)」10 月 9 日)
  • 授業料: 10 月中の納付は行わず、11 月以降に手続きを始める準備をしているとしています。国の修学支援新制度や大阪府の授業料等支援制度の支援をすでに受けている人は、例年どおり 12 月末まで、秋の定期採用に申請した人は 2027 年 1 月末まで納付期限が延びます。経済支援の二次受付の資料は、11 月 2 日〜18 日に各キャンパスの窓口で配ります(大阪公立大学 学生課 学生奨学支援室「授業料の支払い・経済支援について」10 月 21 日更新)

漏えいした情報の中身はまだ分かっていないので、大学や委託先を名乗るメール・電話・SMS でパスワードや口座番号を聞かれても、その場で答えないでください。大学からの正式な案内かどうかは、臨時お知らせサイトの同じ内容のお知らせと照らして確かめられます。

保護者が知っておくこと

授業料の納付は 11 月以降に始まる見込みで、詳しい日程はこれから知らされます。入学手続の期限の延長や、合格者発表が臨時サイトで行われることも、受験生と一緒に確かめておくと安心です。大学への問い合わせは、出願・入学手続は入試課、授業料は学生課 学生奨学支援室の窓口が案内されています。大学の基本の情報は大阪公立大学のページでも見られます。

よくある迷い

自分の情報が漏れたかどうかは、どうすれば分かりますか。

10 月 21 日の第 5 報の時点では、漏えいした情報の内容や件数は NEC に確認中で、大学からは分かっていません。大学は、新しい事実が分かれば知らせるとしています。続報は臨時お知らせサイトの「障害の状況」で出ています。

いまから出願しても大丈夫ですか。

大学は出願と入学手続を続けていて、期限を延ばしています。出願サイトは学外のサーバーで動いているので、登録はできると案内しています。募集要項と出願書類は臨時お知らせサイトに出ているので、選抜ごとの期限を確かめて手続きします。

届くはずのメールが届いていません。

10 月 2 日〜8 日ごろに学外から OMU メールあてに送られたものは、届いていない可能性があります。受験生の場合、出願サイトのお知らせは登録したメールアドレスに届きます。届かないときは、迷惑メールのフォルダも見たうえで、入試課に問い合わせます。

授業料の引き落としや納付書はどうなりますか。

10 月中の納付は行わないとしていて、11 月以降の手続きの詳細はこれから案内されます。修学支援新制度などの支援を受けている人の期限は、上の授業料の項目のとおりです。

2026 年 10 月 21 日 時点の情報です。続報が出たら、この記事も更新します。