2027 年 4 月から研修を始める医学部 6 年生と既卒者の研修先が、2026 年 10 月 22 日 14 時に決まりました。医師臨床研修マッチング協議会によると、希望順位を登録した 9,789 人のうち 8,939 人の研修先が内定し、内定率は 91.3% でした(前年度は 92.3%)。決まった人も決まらなかった人も、次は 2027 年 2 月 6・7 日の第 121 回医師国家試験です(厚生労働省「令和 8 年度の医師臨床研修マッチング結果をお知らせします」2026 年 10 月 22 日)。結果の数字の読み方と、これからの動き方をまとめました。
マッチングとは、研修先を決める仕組み
医師国家試験に合格して医師になると、病院で臨床研修を受けます。臨床研修は 2004 年 4 月から必修になりました(厚生労働省「医師臨床研修制度のホームページ」)。マッチングは、研修を受けたい医学生と研修を行う病院の研修プログラムの組み合わせを、お互いの希望の順位をもとに、決まった規則(アルゴリズム)でコンピュータが決める仕組みです。臨床研修が義務になったのに合わせて始まりました(厚生労働省「令和 8 年度の医師臨床研修マッチング結果をお知らせします」)。医学生は病院の見学や選考を受けたうえで、入ってもよいと思う研修プログラムだけを希望の順に登録します。
数字で見る 2026 年度の結果
| 項目 | 2026 年度(2027 年 4 月から研修) | 2025 年度 |
|---|---|---|
| 参加者 | 10,079 人 | 9,902 人 |
| 希望順位を登録した人 | 9,789 人 | 9,651 人 |
| 募集定員 | 10,550 人 | 10,527 人 |
| 内定した人(マッチ者) | 8,939 人 | 8,910 人 |
| 内定率 | 91.3% | 92.3% |
| 第 1 希望で内定 | 5,278 人(内定者の 59.0%) | 5,403 人(60.6%) |
| 第 3 希望までで内定 | 内定者の 85.8% | — |
| 登録した研修プログラムの数(平均) | 5.30 | 5.22 |
(医師臨床研修マッチング協議会「令和 8 年度 研修医マッチングの結果」2026 年 10 月 22 日)
定員は希望者より多いのに、全員が決まるわけではありません。人気のある研修プログラムに希望が集まる一方で、空いたままのプログラムもあるためです。空席は全体で 1,611 人分ありました。内定者の 6 割近くが第 1 希望で決まり、第 4 希望より下で決まった人は 1,272 人(14.2%)で、前年度の 1,095 人(12.3%)より増えました。

図: 2026 年度の研修医マッチングの結果と日程(作成: 大学カタログ編集部 / もとの資料: 医師臨床研修マッチング協議会・厚生労働省)
大学病院と臨床研修病院、都市と地方
内定した 8,939 人のうち、臨床研修病院が 5,841 人(65.3%)、大学病院が 3,098 人(34.7%)でした。第 1 希望に登録された人数でも、臨床研修病院が 79.1% を占めます。空席は臨床研修病院で 722 人分、大学病院で 889 人分です(協議会、同資料)。
地域で見ると、大都市部のある 6 都府県(東京都・神奈川県・愛知県・京都府・大阪府・福岡県)を除く 41 道県で内定した人は 5,448 人で、内定者の 60.9% でした(前年度 60.2%)。研修医が都市部に集まりすぎないよう、国は 2010 年度の研修から都道府県ごとの募集定員に上限を設け、2015 年度の研修からは全国の定員の合計を希望者の数に近づける取り組みをしています(厚生労働省、同発表)。前年度から内定者が増えた県は、大分県(67 人から 86 人)、三重県(119 人から 145 人)、鹿児島県(89 人から 106 人)などでした。
医学部 6 年生・既卒者のこれから
| 時期 | すること |
|---|---|
| 2026 年 10 月 22 日 14 時 | マッチングの結果の発表(マッチングシステムで確認) |
| 2027 年 2 月 6 日・7 日 | 第 121 回医師国家試験 |
| 2027 年 3 月 16 日 14 時 | 合格者の発表(厚生労働省の資格・試験情報のページに受験地と受験番号) |
| 2027 年 4 月 | 臨床研修の開始 |
(医師臨床研修マッチング協議会「2026 年度医師臨床研修マッチングスケジュール」、厚生労働省「第 121 回医師国家試験の施行について」2026 年 7 月 1 日)
内定しなかった人は、計算すると 850 人です(希望順位を登録した 9,789 人から内定者 8,939 人を引いた編集部の計算)。協議会は、研修プログラムごとの空席の状況を記者発表資料の「研修プログラム毎マッチ結果」で確かめられるとし、発表した時点のものなので、最新の状況は各病院に直接問い合わせるよう案内しています。大学の卒後臨床研修の窓口や、指導の先生にも早めに相談しておくと、空席のある病院の情報を集めやすくなります。
医学部をめざす高校生・医学部の 1〜5 年生へ
マッチングは、医学部 6 年生の 1 年をかけて進みます。2026 年度は、6 月 4 日に参加登録が始まり、7 月 30 日に締め切られました。9 月 10 日から希望順位を登録し、9 月 25 日に各研修プログラムを第 1 希望にした人数の中間公表、10 月 8 日に希望順位の最終締切、10 月 22 日に結果の発表という流れでした(協議会のスケジュール)。病院の見学や採用試験は、その前に受けます。締切は「いかなる理由であっても」延びないと協議会は書いています。
医学部の 6 年間に何を学ぶかは、大学カタログの医学のページにまとめています。医学部のある大学は大学の一覧から探せます。
よくある迷い
第 1 希望で決まる人はどれくらいですか。
2026 年度は内定者の 59.0%、第 3 希望までで 85.8% でした。登録したプログラムの数は平均 5.30 で、登録の数が少ないほど、どこにも決まらない可能性は残ります。
内定すれば、4 月から必ず研修を始められますか。
研修を始めるのは、2 月の医師国家試験に合格して医師になってからです。合格発表は 3 月 16 日です。内定した病院の手続きの案内も確かめておきます。
大学病院と市中の病院、どちらに決まる人が多いですか。
2026 年度は、内定者の 65.3% が臨床研修病院、34.7% が大学病院でした。どちらがよいかは、研修の内容や将来の進路で人それぞれです。
