公立はこだて未来大学が 2026 年 10 月に、2028 年度入学者選抜(2027 年に実施する入試)の変更を知らせる「予告(第 3 報)」を出しました。2028 年 4 月に入学を目指す今の高校 2 年生が対象です。学校推薦型選抜に、3〜5 問の質問に 1 分程度ずつ答える新しい方式の面接が加わりました。一般選抜の前期日程の共通テストは、3 教科以上を受験して上位 3 教科を使う形に変わります(公立はこだて未来大学「令和 10(2028)年度入学者選抜における変更について(予告:第 3 報)」2026 年 10 月)。

これは予告です。大学は「今後変更があった場合には随時公表する」「出願を検討する際には必ず令和 10 年度入学者選抜要項および学生募集要項を確認する」としています。最終の内容は 2027 年度に公表される要項で確かめてください。

予告は 3 回に分けて出ています

変更は 1 回の発表ではなく、第 1 報から第 3 報まで 3 回に分けて公表されています。3 つを合わせて読まないと全体が分かりません。

報公表主な内容
第 1 報2025 年 10 月募集人員、一般選抜の変更、総合型選抜の名称変更、推薦の試験の変更
第 2 報2026 年 3 月プレゼンテーションの活動実績の例、推薦の出願資格の見直し、小論文、アドミッション・ポリシーの改訂
第 3 報2026 年 10 月推薦に新しい方式の面接を追加、推薦の配点と時間

(公立はこだて未来大学「予告(第 1 報)」2025 年 10 月・「予告(第 2 報)」2026 年 3 月・「予告(第 3 報)」2026 年 10 月)

募集人員は第 1 報に新しい数字が出ています。システム情報科学部で、一般選抜は前期日程 120 人・後期日程 18 人、未来創造選抜(総合型選抜)35 人、学校推薦型選抜は「はこだて枠」12 人・「地域枠」40 人・「全国枠」15 人で、入学定員は 240 人です。第 1 報は「定員が変更となる」と書いていますが、変更前の人数は資料に載っていないため、現行との差はここでは示せません。2027 年度の募集要項で確かめてください。大学のページは 公立はこだて未来大学 にあります。

一般選抜は共通テストの使い方と個別試験が変わる

前期日程の変更は大きく、共通テストの受験の組み立てを今から考えておく必要があります(予告第 1 報)。

変更前変更後(2028 年度)
共通テストの配点500 点300 点
受験する教科必須の教科・科目がある(第 1 報の表のとおり)必須の教科なし。国語・数学①・数学②・理科・情報・外国語の 6 教科のうち 3 教科以上を受験
4 教科以上受けたとき各教科を 100 点に換算し、高得点の上位 3 教科を使う
個別学力検査の数学300 点150 点
個別学力検査の外国語(英語)200 点廃止
個別学力検査の計500 点150 点

(予告第 1 報。変更前の教科の細かい扱いは同じ資料の表のとおり)

理科を 2 科目受けた場合は、得点の高い 1 科目を理科の得点にします。国語は「近代以降の文章」の配点 110 点を 100 点に、英語はリーディングとリスニングを 50 点ずつにして計 100 点として使います。つまり共通テストは、得意な 3 教科で勝負できる形になり、個別試験は数学だけになります。個別試験の数学の範囲は数学Ⅰ・Ⅱ・A・B・C が必須問題で、数学Ⅲ・C が選択問題です。

後期日程は、これまでどおり共通テストだけで合否を判定します。変わるのは理科と情報の使い方です。変更前は理科と情報をそれぞれ 50 点に換算して合計 100 点にしていました。変更後は、両方を受験した場合に得点の高い教科の得点を使います。国語・数学①・数学②・外国語は変わりません。

学校推薦型選抜は小論文に加えて新しい面接が入る

第 1 報では、推薦の面接をなくして小論文に替えると予告されていました。ところが第 3 報で、面接を加えることになりました。理由は大学の説明によると、文部科学省の「令和 9 年度大学入学者選抜実施要項」(2026 年 5 月 27 日付)で、学校推薦型選抜では原則として面接を必須とすると明記されたためです。全国の決まりが、この大学の入試の組み立てを実際に変えた例です。決まりの中身は 2027 年度入試で変わる点 にまとめています。

現行(2027 年度に実施する令和 9 年度入試)と変更後を並べます(予告第 3 報)。

現行(令和 9 年度)変更後(令和 10 年度)
1 日目総合問題Ⅰ 150 点(90 分)。数学 100 点・データ 50 点基礎学力検査(総合問題)150 点(90 分)。数学 100 点・データ 50 点
1 日目総合問題Ⅱ 100 点(60 分)。日本語 50 点・英語 50 点小論文 50 点(40 分)
2 日目対話面接 100 点面接 50 点
点数の合計(編集部の計算)350 点250 点

小論文は、本文を理解したうえで自分の考えと理由を 200 字程度で述べる問題などです。大学がサンプル問題を公開していて、過去の推薦入試の問題と解答例が載っています(公立はこだて未来大学「小論文試験サンプル問題」)。選択問題と記述問題で評価する形は、これまでの総合問題Ⅱの日本語の問題と同様とされています(予告第 2 報)。英語を問う問題は、変更後の表にはありません。

面接は、3〜5 問の質問に 1 分程度ずつ答える形です。大学は「簡潔でわかりやすい言葉で表現してください」としています。現行の対話面接の注意書きには「あらかじめ準備した内容を機械的に述べるのではなく、その場で示された問いについて考える」とあります。面接では志望理由書や調査書などの出願書類を使います。面接の一般的な形式は 大学入試の面接で聞かれること も参考になります。

出願資格も見直されます。調査書で全体の評定平均値が 3.7 以上、または数学・英語・理科・情報のいずれか 1 教科が 3.7 以上、あるいは数学Ⅲを履修していることが「望ましい」とされ、主体的・協働的に学ぶ意欲も要件に加わります(予告第 2 報)。いずれも「望ましい」とされていて、一律の条件ではありません。国公立の推薦で共通テストを課すかどうかの違いは 国公立の学校推薦型選抜 で扱っています。

未来創造選抜は活動実績の説明が中心になる

総合型選抜は「未来創造選抜」と名前が変わります(予告第 1 報)。

変更前変更後
学力検査適性検査。総合問題A 150 点・総合問題B 100 点基礎学力検査。総合問題 100 点(数学・データ 50 点、情報 50 点)
面接プレゼンテーション・対話面接 250 点プレゼンテーション・対話面接 100 点

数学・データの問題には、微分・積分の問題が出ます。データの範囲は数学Ⅰ「データの分析」と数学B「統計的な推測」です。

プレゼンテーションでは、自己推薦の根拠となる具体的な活動実績を説明します。第 2 報が例として挙げたのは、探究的な学習の成果、部活動やサークル活動での成績、数学検定・統計検定、外国語の外部検定、情報処理技術者試験や IT パスポート、プログラミングコンテストやハッカソン、アプリ開発、デザインのコンテスト、NPO やボランティアの活動などです。大学は「あくまで例示で、必ずしも該当しなければならないわけではない」としています。成果物や実機の持ち込みは認められ、実演のために面接室でインターネットに接続することも認められます。ただし持ち込みと接続は出願書類に前もって書く必要があり、時間は実演を含めて 5 分以内です。

公立はこだて未来大学の2028年度入試の予告を、一般選抜前期日程・学校推薦型選抜・未来創造選抜の現行と変更後で比べた図。共通テストは500点から300点で6教科から3教科以上、個別は数学150点のみ。推薦は総合問題150点・小論文50点・面接50点の合計250点。未来創造選抜は総合問題100点とプレゼンテーション・対話面接100点。下に今の高校2年生が次にすることを4つ示す。 図: 公立はこだて未来大学 2028年度入試の予告 現行と変更後(作成: 大学カタログ編集部 / もとの資料: 公立はこだて未来大学「入学者選抜における変更について(予告 第1報〜第3報)」2026年10月23日確認)

今の高校 2 年生が次にすること

選ぶ入試によって、準備の中身が違います。

  • 一般選抜を考えている人: 共通テストで 6 教科のうちどの 3 教科以上を受けるかを、得意・不得意から考えます。必須の教科がなくなるので、4 教科以上受けて上位 3 教科を使う手もあります。個別試験は数学だけなので、数学Ⅰ・Ⅱ・A・B・C の力を固めます。共通テストの情報 I については 共通テスト 2027 の情報 を見てください。
  • 学校推薦型選抜を考えている人: 小論文のサンプル問題を読み、200 字程度で自分の考えと理由をまとめる練習をします。面接は、1 問に 1 分で答える練習をします。出願には学校長の推薦が要るので、評定平均値と数学Ⅲの履修を担任・進路指導の先生と確認します。
  • 未来創造選抜を考えている人: 活動実績を今から作り、記録に残します。部活動やサークルでの活動も実績の例に入っています。高校の活動を探すときは 部活・サークルの一覧 も使えます。成果物を持ち込む場合は、出願書類への記載を忘れないようにします。

よくある迷い

共通テストの受験教科は、いつ決めればよいですか。

2028 年度入試の共通テストの出願や科目は、これから公表されます。まず予告の範囲で、3 教科以上を受けることを前提に得意な教科を考えてください。最終の決まりは 2027 年度に公表される選抜要項と募集要項、大学入試センターの発表で確かめます。

予告の内容はまた変わりますか。

変わることがあります。この予告も第 3 報で、第 1 報の「推薦の面接をなくす」という内容が変わりました。大学は変更があれば随時公表するとしているので、大学の入試のページを定期的に見てください。

英語は受けなくてよくなりますか。

一般選抜前期日程の個別学力検査では英語がなくなります。ただし共通テストの外国語は 6 教科のうちの 1 つとして選べますし、推薦の出願資格では英語を含む教科の評定平均値が目安に入っています。資料にある範囲で言えるのはここまでです。

確認した日と出典

この記事は 2026 年 10 月 23 日に、大学が公表した PDF の文字を読んで確かめました。数字は資料のとおりで、予告の段階のものです。